『ルート66の旅』 13 / 15

- - - - - - -   グランドキャニオン    - - - - - - -

この回は長いので、2回に分けてレポートします。 


グランドキャニオン10月の朝はピリッと寒いです。 午前7時の気温は5度。 標高を下げて、フラッグスタッフへ近づくに従って、少しずつ気温が上がってきます。とはいえ、フラッグスタッフ自体標高2000メートル以上の高地にある町です。その町のシンボルである”サンフランシスコピーク”は、標高3175メートル!! 20数年前には夏でもその頂上は雪帽子でしたが、近年の温暖化のせいでしょうか、、? 最近では、あまり見かけなくまりました。 ”サンフランシスコピーク”その名前の通り、「頂上からサンフランシスコの明かりが見える」(実際は見えない)ほどに高い山です。 


グランドキャニオンはそのほとんどが、松系の木なので、深い緑の高原ですが、フラッグスタッフのダウンタウンへ降りると、赤や黄色の紅葉が朝日に輝いてキラキラしています。10月後半になると、道路が凍結したり、雪が降り始めます。 冬はスキーリゾートとしてたくさんの観光客が訪れます。


 - - - - - - -   フラッグスタッフ   - - - - - - -

フラッグスタッフには旧街道66号線が走っていて、昔ながらのモーテルなどが並んでいます。 グランドキャニオンから約1時間、ちょうど休憩時間なのでレンタルバイクのチェーン店で休憩を取りました。 オーナーはドイツ出身の”ウーリー”と、ビジネスパートナーの”ハリー”がお出迎え。 


彼らとは20数年来にお付き合いもあり、毎度まいど、道端でのバイクの故障や、様々なトラブルを強力にバックアップしてくれる頼もしいスタッフです。 ここはバイクのレンタルや修理などはもちろん、ここにしかない66グッズなども盛り沢山!!皆ショッピングに大忙しです。 


店内にはミニカフェもあり本場ドイツのエスプレッソも楽しめます。 フラッグスタッフに寄った際は、ぜひ足を止めて訪問して下さい。  ”コージ” の知り合いだ〜! と言っていただければ、さらに親切、話も弾むと思います!
今日は、この先も長いです、、、。 ランチ時間も近いので 行きつけの ベトナムのラーメン(Pho)屋さんへ!! ステーキやハンバーガーなど少し胃腸も疲れていた頃、、、。 久しぶりのアジア料理!! チャーハンやラーメンをお腹いっぱいいただき、元気が出てきました。 


このフラッグスタッフの66号線はすぐに40号線にとって変わってしまっていて、その旧道66号線は未舗装となり茂みの中へ続いています(その先は通行止め)。


- - - - - - -   ベルモント    - - - - - - -

その先15マイルほどで ”ベルモント”という小さな町があります。 そこでハイウェイを降り、陸橋で40号線をクロスして、東へ進路を取ると、そこには映画『イージーライダー』の舞台があります。 



2台のバイクが “Vacancy” (空室あり)のサインのあるモーテルに着いて “ Hey ! Man! You Got Room !?” と聞くと、店主が出てきて、その2台のバイカー の風体を見て  ドアを ”バタン” と閉めて  “NO Vacancy” (空室なし)のサインに切り替えてしまう場面があります。 そのモーテルがここです。 そしてビリー(デニスホッパー)とワイアット(ピーターフォンダ)が中指を立てて、暗がりの66号線へ走っていきます。

次のポイントは、その手前にある”グランドキャニオンハーレーデビッドソン”で休憩とショッピングです。 小ぶりなショップですがガラージ風なディスプレーがいい感じです。 自宅にもこんなガラージが1つ欲しいですね。 




- - - - - - -   ウィリアムズ    - - - - - - -

そこからまた40号線で西へ向かいます。 20分ほどでウィリアムズの町に到着。 ウィリアムズはグランドキャニオンの西側のゲートウェイでもあり、歴史あるグランドキャニオン鉄道の駅もあります。 


メインストリートには1891年創業のグランドキャニオンホテルなど、当時を忍ばせる雰囲気です。 グランドキャニオン鉄道は、ウィリアムズからグランドキャニオンまで1〜2本(時期により異なる)の電車を運行していて65マイルの距離を2時間15分かけて走ります。 


車やオートバイでの走行も楽しいですが、日程に時間のある方は、ウィリアムズに宿泊して、鉄道でグランドキャニオンへ行くのも、一味違って楽しいと思います。 興味ある方はぜひどうぞ。


また、”Cruiser's Route 66 Cafe”と道を挟んだ反対側のビルには ”フリーメーソン” のサインが、、、。 迷わず、、都市伝説が大好物な私の目に飛び込んできます。 そのメーソンロッジビルの角のお店 “オープンロードカウボーイ” のお店もお勧めです。 オーナーの”ジェイ”さんは皮職人で、ハンドメイドのベルトや、財布、ガンベルトなど様々なカウボーイグッズを制作、販売しています。 ただ、いつも、お店が閉まっている、、のが難点、、、。 もちろん、ジェイさんはメーソンのメンバーだそうです。 




- - - - - - -   アッシュフォーク    - - - - - - -

ウィリアムズを後にして、さらに西へ!!  ”アッシュフォーク”という小さな町に到着です。このアッシュフォークの産業である石切り場と石庭があるため(自称)「世界のフラッグストーン(床や壁のデコレート材として多く使用される石)の首都」と呼んでいます。 

この、アッシュフォークは『インターステート40号線ができたことにより、廃墟となった』 66号線の代名詞のような町です。 40号線を120キロのスピードで通り過ぎる車たちを横目に、この町のメインストリートを走る車はほとんどありません、、、。














2件のガススタンドと朽ち果てたモーテル、車の修理工場、、、。 東へ向かって右側のモービルガスステーションには、赤黒く錆びたオリジナルの66号線のサインが壁にかけられていました。 



その外には、窓ガラスが割れたボロボロの古い車たち、、、。 でもこれはただの雑品ではありません。このスタンドで販売している歴とした商品なのです。 いつか誰かに見染められて、レストアされる日を待っているのです、、。

そのほか、アッシュフォークには、1本、道を挟んでその奥の旧66号線に博物館があります。当時の様子のジオラマや、古いオリジナルのルームランプ、電話の交換手の配線板など、歴史を感じさせる興味深い展示物が置かれています。 


- - - - - - -   セリグマン    - - - - - - -

また、一旦40号線に乗り出口”Crookton Road”で高速を降ります。 ここは、ディズニー映画「Cars」(2006年:Pixar film) のストーリーが始まるポイントでもあります。 


主人公マックイーンが次のレース場へ移動の途中、トラックの荷台から寝ぼけて、ここで降りてしまい、慌ててトラックのテールライトを見て追いかけますが、トラックは40号線を西へ、、、マックイーンは、この旧街道66号線を西へ走って行ってしまいます、、、、。 そしてたどり着いたのは”ラジエータースプリングス”(セリグマン)の町でした。 



この「Cars」。決して子供のアニメーションではありません。 この映画を作成する3〜4年前から、66号線沿いで生まれ育ち、その繁栄と衰退を経験した現地に住む方々の、当時の風景や、その時の思い、、、などをインタビューして、その一つ一つの言葉や情景を、映画に中に散りばめられているんです。 


沢山の旅行者が66号線のこのラジエータースプリングスを訪れていましたが、40号線の開通により、、住民は「40号線開通おめでとう! ようこそラジエータースプリングスへ」と書かれた旗を上げて旅行者を待ち構えていましたが、、 通り過ぎるのは、道に迷った数台の車のみ、、、。 皆、インターステート40号線を走り抜けて行ってしまいます、、、、。 日が暮れて、ラジエータースプリングスのメインストリートの交差点には 黄色い信号機が点滅して町の暗がりを照らしています、、、。 


一度見た方も、まだの方も、もう一度 「Cars」(2006年:Pixar film) を見て下さいね。 66号線の繁栄から、、、、衰退、、、そして、復活まで、、、 どこか切ない物語です。 

ヒャ〜、、! 今日は見所が多すぎる!!またまだ先は続きます。

この ”クルックトンロード”、40号線から降りてすぐの所に、 2018年まで路面に66のサインがプリントされていたのですが、それが消されて、代わりに看板が立てらてました。


 思うに、観光客がこの路面のマークの写真を撮るために、道路の真ん中で写真撮影をするのですが、危険であるとともに通行する車の邪魔になるのです、、、。


消されたのは、そういう理由と思われます、、。  この”クルックトンロード” サンタフェ鉄道と並行して道が敷かれてて、130もの貨物を引いた長蛇の列車と出会えます。 大きく手を振ると汽笛を鳴らして応えてくれることもあります!



 大きなアップダウンを繰り返してセリグマンの町に到着です。 


- - - - 『ルート66の旅』 14 /  15へ続く


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