『ルート66の旅』 5 / 15

- - - - - - -   セントルイス    - - - - - - -

今日は朝から、オートバイ修理のためにハーレーディーラーへ。 なにやら「バッテリーの消耗が激しいです?」と言った警告が出てモニターが激しく点滅します。 一時は復活したかと思いきや、、結局、症状が再発し修理に数時間を要するようなので修理を断念。 メカ曰く、レアケースだそうで、、、。


モニター全体に ”応急処置” として、ガムテープで覆い隠しての走行となりました。 教訓:
ハーレー:電気系弱し、、、


- - - - - - -   スタントン   - - - - - - -

セントルイスの南に メラメック という鍾乳洞があります。 1870' セントルイス行きアーカンソー行き列車を強盗したジェシーの一団はこの洞窟へ逃れました。保安官は入り口を囲い食料がつきて出てくるのを三日三晩待ちましたが、強盗団たちは外へ通じる地下水路を泳いで逃げてしまいました。 


また、ある時ジェシーは泣いている女性に出会いました。話を聞くと「今日までに銀行へ借金を支払わないと、家を取られてしまうんです」、食事をごちそうになったジェームスは、お礼に「これで支払うといい」といって大金を渡し、その家を後にしました。 そのうち銀行員が借金の取り立てにきて、女性はジェームスからもらったお金で借金を返済。 

そして、銀行員が集金を終え戻る途中、馬に乗ったジェームスが現れて、その銀行員から金品を丸ごと奪い取ったそうです。 お尋ね者のジェシーではありましたが、弱い市民には大人気だったそうです。 興味のある方は、是非訪問してみてください。 


66号線を忠実に南下します。  平行して走るインタステート44号線は、のんびり66号線を進む私たちとは対照的に、次々と車たちが、その先へ消えていきます。

66号線のサインをたよりに右、左と進路を進めますが、時々、分岐点でサインがない所(盗まれてしまう)もあり旅行者を悩ませます。 道を間違えると、あっという間に並走しているインターステートとどんどん離れていって迷子になってしまいます。



- - - - - - -   キューバ    - - - - - - -

小さな町をいくつも過ぎてキューバの到着。 ここの町の名のいわれはスペインの専行的な政治支配だったため”キューバ”とされたそうな、、。 この町の特徴は、あちこちの壁に、美しいペイントがほどこされています。


今日のランチは66号線の新しいアイコン The fourway レストランでいただきました


 1930s のフィリップガスステーションがその役目を終え、廃墟となっていましたが3年前にサムの家族が買い上げて、レストランをオープンしました。 今回で2回目の訪問です。 


なんと言ってもここの料理は、おいしいのは言うまでもなく、新鮮な素材をアレンジした創作アメリカン。 サービス、お店の雰囲気共に10点満点! おすすめ度:🌟🌟🌟🌟🌟!


2度目ではありますが、なぜかオーナーシェフ”サム”とは気が合います。 帰り際に、彼のおじいさんが乗っていた古いバイクのナンバープレートをプレゼントされました。 アメリカのルールは ”Give & Take " いただいたらお返しするが礼儀です。 私は数日前に仕入れたファンクスグローブのメープルシロップをプレゼントしました。 ありがとう。またきます!

The fourway レストラン

食後は、休憩をかねてキューバの町の壁画を観光。 すると、電話の配線ボックスにペイントしているジュリーさんに出会いました。 彼女は40年もの間、ストリートなどに自身の作品を描き続けているそうです。 緑の丘に気品のあるお母さんに手をつながれた子供の絵を描いていました。その配線ボックスの裏には、後ろから眺めたその風景が描かれています。 それは心温まる、優しい絵でした。



- - - - - - -   セントジェームス    - - - - - - -
 
そこからいくつかの小さな町を抜けるとセントジェームズという町に到着。 ここの66号線沿いには19世紀より始まった葡萄畑があちこちにあります。最近は少なくなってきましたが、1930年までに25万本のブドウが66号線にそって実っていました。


とれたてのブドウを味わったり、ワインの試飲が楽しめます。 試飲は無料で6種類までテイスティングが出来ます。ただ、1つのグラスの量が、結構あるので6杯も飲むと、目が回りそう、、、ドライなものから、甘いワイン、さらに、アルコールのないおいしいぶどうジュースなども扱っています。 今回は2007年物の金賞をとったセミスィートワインを購入しました。 夜、みんなで味わいましょうね。
  

- - - - - - -   デビルズエルボー  - - - - - - -


次のポイントはエルボーイン。 ここは地元バイカーが集まるバイカーバーです。 昼間っから酒を飲んでビリヤードをしたり、、、。 天井いっぱいに『ブラジャー』が下がっていることでも(知る人ぞ知る)有名です。


 もうずいぶん前ですが、恐るおそるドアを開けると、男女合わせた8名ほどの地元バイカー が一斉にこちらを見ました、、。 

見かけない日本人のグループを見て、最初は睨みつけるように見ていましたが、、、
そのうちの一人が

『どこから来たんだい😒?』 

『日本からです😅』 

『ほう。 なに〜😱!!! バイクで日本から来たのか〜😳!』 

『いえ、いえ、レンタル、レンタルです、、、😅』 

『それでどこへ行くんだ!?😒』 

『ちょっと、ロサンゼルスまで、、、😅』

 『ほう。 なに〜😱!!! そんな遥か彼方まではしるのか😳!?』 

『なんで飛行機で行かん〜😱!?』 、、、

と(少し話は盛りましたが、、) 今度はその中の一人の女性が、裏の冷蔵庫から何やら出してきました。 それは、大きなアルミのプレートに作られた自家製のゼリー。 それを、5センチ角にナイフを入れて、、、、 

『これ喰いな、、!』 

差し出され、、、 断ると怖いので、遠慮なくいただくことに、、。 思い切って口に入れると、なんとそれは、テキーラで作ったチェリー味のお酒ゼリーでした。 イヤ〜、こりゃ酔っぱらう、、、 




なんだかんだで、盛り上がり、しまいにはお姉さん(いや、少しおばさん)達はシャツを胸元まで開き上げて、パイオツを我らの顔面にぐりぐりぐり〜っと😳。(ぽっか〜んです)。 アメリカンバイカーウーマンの無理くりなノリにはついていけん!と言いながら、全速でついていきました〜😬。


そんなバイカーバー。 今回訪問してみると誰もいない寂れた小屋になって、見る影もありません、、、。 あんなバカ騒ぎの楽しかった記憶が脳裏に刻まれた、思い出のエルボーイン、、、寂しいです。  


- - - - - - -   レバノン    - - - - - - -


日も暮れてきました。 今日の宿へ向かいます。 今夜は、歴史あるムンガーモスモーテルに泊まります。 ここにはいつも暖かく迎えてくれる”ロマーナ”おばあちゃんがいます。 1950年に立てられた、レトロなネオンサインは今も健在です。 



部屋の鍵をもらいに、オフィスのドアを開けると、いつものように ロマーナが暖かく出迎えてくれました。 でも今回は少し、元気がありません。 昨年長年連れ添った旦那様を亡くされたのです。 

久しぶりの再会に、少しきつめのハグをギュ〜っとしました。 そしてロマーナは僕のほっぺに(ぬれた唇で😅)チュ〜してくれました、、、(うれしいやら、、😅) 。


 その昔、ロマーナに始めて出会って、彼女の手に触れたとき、私は衝撃を受けたんです!  その、つき立てのお餅のように、柔らかく吸い付くような、暖かい手に触れた瞬間、深い、深い『愛』を感じてしまったのです。 思わずジ〜ンと来て、涙が流れました。  それをロマーナに言うと『ここを訪れる多くの人もそう言うわ』 『私も世界中の66号線を旅する人々から、沢山の勇気と愛をもらったわ、、』そして、またロマーナと抱き合って、一緒に泣きました、、、😭。

皆さん、やっぱりロマーナの愛のパワーにやられてしまうんですね。

翌朝、ロマーナは6時にオフィスをあけて、我々を待っていてくれました。 ロマーナまた来ます。 お元気で。 

また合いましょう! 約束ですよ。 

----   『ルート66の旅』 6 / 15 へ続く


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